第69回日米学生会議公式ブログ

実行委員や参加者の”裏側”を伝えていけたらなと思います。

本当の話し上手は「聞き上手」

こんにちは!まっさんこと新郷からバトンを引き継ぎました、文化RTの松村です。

まっさん、的確な他己紹介ありがとう(笑)👍

JASCについてのことを書く前に、まずは僕の自己紹介シートを読んでください!

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ここに書ききれなかったこととしては、四季折々の移り変わりを味わうのが大好きなことでしょうか。Facebookのプロフィールは基本、四季の移り変わりとともに変わって行きます(まだ桜と一緒に写った写真のままなので、そろそろ新緑のものに変えたいです)。季節感を大事にしたいという気持ちが、茶道と相性がいいのかもしれません。

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     茶道へは、いつも袴を着て行きます。道中、ツツジが咲いていて綺麗でした。季節感大事

 

日本人であること

JASCの志望動機はFacebookに書きました。しかし、僕がなぜ「文化」の分科会を選んだかは書いていません。少しだけお話しさせてください。

美しい四季折々の自然を見たとき。日本食に舌鼓を打ったとき。日本発のゲームでいろんな人と繋がれたとき。僕は自然と「日本人でよかった」と思います。僕は日本が好きなのでしょう。将来には外務官僚になって、日本を支えたいと思うくらいには、愛しているのでしょう。

しかし、その漠然とした気持ちに明確な根拠がないことに気づいたのが、去年の秋の大学での授業でした。「現代日本を考える」という全10回ほどの授業でしたが、毎回毎回異なる専門分野の教授の方々が、国際関係・宗教・思想・経済など、様々な切り口で今の日本・日本に生きる人々の考え方を紐解いて行く授業でした。日本のことを考えるには、これほど多くの要素を加味する必要がある。中には、とても大きくて解決できそうもない、答えのない問いを投げかけてくる先生もいらっしゃいました。僕が日本を愛しているという事実はそれでも揺らぎませんでしたが、しかし「でもじゃあ、なぜ自分はこんなに日本が好きなのだろう?」という、今まで考えたことのなかった根本的な問いが浮かび上がってきたのです。

その中で考えたのは、「我々を日本人たらしめる要素は何か」ということでした。共通の言語を話すことか。共通の歴史背景を持つことか。日本の国内で生まれたことか。様々な可能性がある中で、考えなければならないのが、我々が漠然と共通の認識として共有しているであろう「日本の文化」です。

日本の文化、とはなんでしょうか。様々な切り口が考えられます。一番簡単なものが、「伝統芸能/ポップカルチャー」の違いでしょう。歌舞伎、茶道、和服と行った純日本風な文化と、アニメ・漫画・ゲームに代表される新興勢力。どちらも日本の文化と呼ぶにふさわしいものでしょう。他にも、「永続的なもの/一時的なもの」「目に見えるもの/見えないもの」など、様々な観点で、日本の文化という曖昧な概念に「形を与える」ことはできるはずです。

そのようなプロセスを通し、僕はこの日米学生会議で、

「日本の文化」に裏打ちされた、自分の「日本に対する思い」の正体

を見つけることができたらと考えています。そこをクリアにすれば、自ずと将来自分が本当にやりたいことも、見えてくるはずです。であるからして、僕が「文化」の分科会を選んだのは、必然でした。

(下の写真、左から諸星渚、下吹越愛莉、松村、川崎明宙、河崎涼太)

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聞き手のプロが教えてくれたこと

選んだ「文化」の分科会のコーディネーターのりょうた(河崎涼太)に、僕が初めて出会ったのが、去年の冬のJASCの説明会です。その時から彼はとても物腰柔らかく、ゆったりと話す人でした。1から100まで全部を一気に話そうとする僕とは、まるで話す方法が異なります。

ですが、それは彼が話し下手であるということとは、全く同義ではありません。むしろ逆です。彼は僕より話がずっとうまい。それを痛感したのが、春合宿でした。

春合宿は、JASC日本代表のデビュー戦といっても過言ではありません。初めて全員が直接面と向かって一堂に会し、お互いがどの様な人となりかを知る2泊3日です。「ここで一発存在感を放って、しっかりJASCの中に居場所を作ってやろう」。そう考える人も少なくなく、僕もその一人でした。合宿開幕と同時に、自分の持ち味であるトークをハイペースで続け、みんなの陰に隠れないよう、必死になっていました。

そんな中、りょうたと何とは無しに話す機会がありました。彼はいつも「最近どう?」とか、「JASC充実してる?」とか、そういうゆったりした話題から始めます。エンジンをかけっぱなしで話し続けている僕は、そのスピードのままたくさんの情報量を持った言葉を彼にぶつけました。

彼はそれらを全て頷きながらじっくり聞いてくれ、そして次に「なぜそう思うのか」「こう考えたことはないか」など、全く別の見地からの意見を「導き出そう」としてくれました。自分の考えは押し付けない。しかし、相手のペースには絶対流されない。なぜなら、彼は相手の話をじっくり、じっくり、100%理解してから話すからです。自分の確固たる考えがあっても、それで他人を攻撃はしない。会話は生み出すものであること、和を尊ぶものであることを、彼はおそらくJASCメンバーの誰よりも理解しているのだと、思います。

今まで、自分の考えを全て言語化して、相手にぶつけ、それこそ「言い負かす」「納得させる」ことに躍起になって無意識に生きてきた僕は、ここで軌道修正をすることができたように思います。そう、

本当の話し上手は「聞き上手」

なのです。

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       分科会で話し合うときも、彼は聞き役に徹し、的確なアドバイスをくれます

 

聞き手のプロが教えてくれたこのコツを大切に、向学心溢れる仲間たちとこれからも話し合いを重ねていこうと思います。その中で、最初に触れた「日本への思いの正体」を知ることができたら嬉しいし、また、文化が外交において成せる役割についても考えられたら言うことなしですね。今から、ワクワクが止まりません。

 

駄文にお付き合いいただき、ありがとうございました。次にバトンを渡すのは

思想分科会・野間康平

くんです。彼は京大の理系分野に所属しつつも、哲学的な思考に身を置くことを大切にしています。そして、よくInstagramに、なかなか小洒落た写真とともにポエムを投稿するのです!彼とは現在、ある秘密の企画制作を進める班でも一緒に活動しており、これからも激アツな交流が予想される仲間の一人。どんな文章を投稿してくれるのでしょうか?みなさん、ぜひお楽しみに!

それでは、今回は文化分科会の松村がお送りいたしました。分科会、盛り上げていくぞ!

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